病気で暫く会社に行けない?!そのピンチは傷病手当金制度で乗り越えよう!

万一に備えて知っておきたい社会の仕組み

BORAMONICA’s Diary へようこそ。

突然ですが、もしもあなたが大けがや入院で暫く会社へ行けなくなったら…?場合によっては有給休暇を使い果たしてしまうかもしれません。すると、労働基準法で決められている「ノーワーク ノーペイ」の原則であなたのお給料が0円になってしまう可能性もあるのです。

今日は一般企業で社会保険事務担当をしていた私からあなたへ、万一の場合に知っておくと便利な「傷病手当金制度」をご紹介したいと思います。

傷病手当金制度とは?

 傷病手当金制度とは、健康保険に加入する会社員や共済組合に加入する公務員などの方が、病気休業中の生活を無事に送れるために保障をする制度です。被保険者が病気やケガのために会社を休み、十分な給与が受けとれない場合に支給されます(支給期間は、最初の支給開始日〜1年6ヵ月目までに限られます)。
 
 ただし、自営業の方の「国民健康保険」には傷病手当金がありませんのでご注意ください(新型コロナウイルス感染症による労務不能の期間については、要件を満たせば国保険加入者の場合でも傷病手当金の申請が可能です。詳細はお住まいの市区町村の窓口にてご確認ください)。
 
 今回はコロナを除く、一般的な傷病手当金についての概略について書いていきます。

傷病手当金をもらうための条件

 詳細な手続については、あなたの勤め先の社会保険担当の方に聞いていただくことになりますので、ここでは傷病手当金を受け取るための必須条件4つを見ていきましょう。

  • 【自宅療養】を含み病気やけがで療養が必要となった
  • 療養のために、通常の業務をこなすことができなくなった
  • 3日以上続けて会社を休んでいる(※)
  • 給与等をもらえない状況にある

 大体は言葉通りに解釈いただけるかと思いますが、少々やっかいなのが(※)ではないでしょうか。

 結論から言うと、この3日というのは会社の営業日ベースでのカウントではありません。例えば、下記の図のように土日が休みの会社であなたが勤めていた場合、【例1】のとおり、土日も含めた3日間を連続して会社を休んでいるとみなし、4日目以降(=月曜日以降)が傷病手当金の支給日となります。また、【例2】に示したとおり、傷病手当金は会社の営業日数分だけ支払われるものではなく、土日にも支払される手当金です。ちなみに、3日間連続で休んだことを「待期期間が完成した」と言います。

1ヶ月あたりの支給額はあなたの月給の60〜70%

 1日あたりの給付金額は、次のような計算式を元に算出されます。
【支給開始日以前12ヶ月の各月の標準報酬月額の平均】÷30日×2/3=1日あたりの給付金額
 
 標準報酬月額はあなたの給与明細を基に調べることも可能ですが、多少複雑なため、目安としては毎月の給与の2/3程度(60〜70%)の金額と考えておけば問題ありません。

療養中のまま退職した場合、退職後も傷病手当金の受給が出来る

 私が会社勤めをしていた時は、私自身が社会保険業務の事務をしていました。しかし、体調を崩してしまい数ヶ月の休職期間を経て、療養に専念するために退職しました。

 退職後に夫の扶養に入ろうとしたところ、雇用保険の「失業手当の受給延長」の証明(=退職の翌日から30日間も労務不能と医師が判断した場合、受給の延長が出来るようになります)が必要になるとわかりました。手続詳細をハローワークへ問い合わせをしたところで初めて、上記タイトルの事実を知った私。

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こういう仕組みがあると知っているのと知らないのでは安心感が違う!

 この際の必須要件は下記の2つです。

  • 退職日までに1年間以上、継続して被保険者だったこと
  • 退職時にすでに傷病手当金の請求をしている、または受ける条件を満たしていること

 そして、退職日に出勤をしていなければ、退職後も継続して給付金の受給が可能となります(最初の支給開始日〜1年6ヵ月目まで)。休職中の申請書については「あなた/会社/医師」の記入が必要となりますが、退職以降の申請書については「あなた/医師」の記入で手続をしてもらえます。

まとめ

【今日のテイクホームメッセージ】
★病気やケガで長期会社に行けない時には、ご自身の会社で加入されている組合で(名称は健康保険証に記載があると思います)「傷病手当金制度」を調べてみましょう。
★もし、病気で休職している間に治療専念のために退職、となった場合は、その後も手当を受けるための要件を満たすかどうかを事前にご自身で確認することをおすすめします。

 私自身、この制度の恩恵を受けている身としては大変ありがたいこの制度。ただ、やはり心身ともに健康で働けることが一番だな、と実感しています。
 とは言え、何が起こるかわからないのが人生、名前だけでも知っておいて損はしない制度だと思います。

 最後までお読みくださり、ありがとうございました。